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2007年6月14日 (木)

大日本人とスリーハンドレットを観賞

さて、今日はタイトルの通りです。映画もいちいち出かけていくと交通費がバカにならないもんで、朝から2本立てでまとめて観てきました。

で、感想を順次書いていきたいのですが、いっやあ、面白いっすね大日本人。正直ねえ、そんな期待してなかったんですよ。確かに松本は(呼び捨てでいいのかなあ、でもさん付けもなんか違うよね)働くおっさん劇場とかすべらない話とかで当たりが多いけど、だからって何でも面白いわけじゃないしね。

だから私はもう今回はほとんど板尾目当てっていうか、板尾が出てるんだったらまあ何となく観に行ってみようかな、と思って行っただけなんです。私は板尾創路を愛してるんで。でもこの映画は間違いなく当たり。帰ってきてからヤフーなんかのレビューを読んで結構なわりあいでボロクソに言われてるのを見てビックリしましたよ。あれー、面白かったのに、と思って。

とりあえず私なんかの思いつく事ではたかが知れてますが、面白かったと思った部分を列挙しておこうかしら。

まず松本扮する大佐藤の悲哀っていうのをすごく感じました。私はここでも何回か書いてますが、悲哀を感じない人間は嫌いなんです。ただ明るく元気に生きてきました、みたいな人間には何の魅力も感じない。そういう意味で今回の映画でのヒーローが強くてかっこいいみんなから愛されるヒーローではなく、弱くて器のちっちゃい嫌われ者のヒーローということに単純に好感が持てました。

本当にかっこいい人間というのは弱さも滑稽さも兼ね備えた、世間からみればちっぽけで冴えない人間のことを言うんだなあ、と思いました。普段からこのかっこ悪さがかっこいい、面白くなさが面白い、とかひねくれた事ばっかり言ってる私にぴったりのヒーローでした。今回のヒーロー像はまさに完璧と言えます。かっこよかったです。

それともう一つは、この映画はインタビューを交えながら進んでいくのですが、そのインタビュアーのデリカシーのなさがまたいい。それを言っちゃあ、という事の連続でかなり笑えました。これは観ないと分からない、かも。

で、最後のエンディング。これもヤフーのレビューで色々言われてましたが、私はねえ、そんなにビックリしませんでした。意表を突かれたとか、意味が分からないとか言われてますが、そんなぶっ飛んでるとは思わないんだよね。何となくは繋がっているというか、ああそういう展開もあるなあという感じで。

あ、でもだからつまらなかったという事ではなく、エンディングも全体の中で1、2の指に入るぐらい面白かったです。というのも私は宮迫とか大輔のバイオレンス芸人との異名をとるあの笑いがそもそも好きなんですよ。アメトークとかやりすぎコージーでのTシャツを会う度に引き破ったとか、後輩に本気でプロレス技をかけているなどのエピソードで何度笑ったか知れない。あの2人の暴力は確実に面白いのである。

だからそういうところも目のつけどころがいいなあと。正直最近はガキの使いがツボにはまらなかったりする事もあって、ちょっと心が離れつつあったんですが、松本を見直しました。面白かった。DVDが出たら買っちゃいそうな勢いです。繰り返し観たい。

でも今日の失敗はそのあとスリーハンドレットを観た事です。全然面白くなかった…。戦うならその理由なり背景なりがしっかりと描かれている事が大前提ですが、この映画はそれがまったく不十分で、ただの殺戮、ただの暴力にしか見えなかった。なんかストーリー性がほとんど感じられず、ずっと予告編を観ているような映画でした。

それで大日本人の余韻が台無しで、あんまり悔しかったからつい調子に乗って大日本人のパンフレットを買っちゃいました。普段はどんなに映画がよくてもパンフレットって買わないんですよ。だって2、300円なら分かるけど、パンフレットってやたら高いじゃん。今回のも700円もしたの。でも、スリーハンドレットがつまらなかったもんだから、大日本人をついさあ。大佐藤をずっと感じていたかったの。

さて、以上が私の評価なわけですが、もう一つ言っておきたい事がある。なんか映画の感想が批難の応酬に堕している気がする。お互いがレベルが低いだの高いだの、浅いだの深いだの、あんなものは映画の感想を超えてただの誹謗中傷なんじゃないか。日本人っていつからこんなに独善的な人間ばっかりになったわけ。

一つの映画が面白いか面白くないかに正解があるわけないじゃん。その映画についてどう思うかを表現するのは自由ですが、自分と違う考え方を否定しだすといき過ぎかなと。自分だけが正しいなんて何たる思い上がりでしょう。

確かに自分だけがこの笑いを分かってるとか思いたくなるのは分かる。人間ってのはとかく自分だけが正しいと思いがちなんですよね。でもそんな風に俺は笑いが分かってるぜ的な風を吹かすやつがどんだけウザイか。分かってる人は笑えて分かってない人は笑えないなんて蔑視的な言い方は控えるべきでしょう。私もなるべくそうならないようにしたいものです。気を付けなきゃ。

まあとにかく大日本人は面白かったです。なんかぶっつり切れちゃいますが、とりあえず今日はこの辺で。大日本人、ぜひ劇場でご覧ください。

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映画」カテゴリの記事

コメント

>DVDが出たら買っちゃいそうな勢いです。繰り返し観たい。

さっきさぁ、自閉世界の『大日本人』にDVDソフトのアフィリエイと貼ったからさぁ、クリックして買ってね!
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さぁこれで、ネクラのニヒリストちゃんは映画三昧だぁぁぁ!! 良かったね♪

それからさぁ、またハッブルのブログにコメント入れといたよ。 テヘッ(^┰^)♪

投稿: オールドニック | 2009年11月23日 (月) 17時30分

さっきさぁ、TV放映されたスリーハンドレッド観たよw
オレは勉強になったけどなぁ、多数派の価値観の。

>戦うならその理由なり背景なりがしっかりと描かれている事が大前提ですが、この映画はそれがまったく不十分で、
>ただの殺戮、ただの暴力にしか見えなかった。

いや、そのただの「暴力」に価値があるわけですよ、みんなには。
戦う理由? そんなの、強さを示すためですよ。

みんなが受験戦争する理由は?
みんなが化粧する理由は?

ファッション、恋愛、結婚、子育て、ダイエット、筋トレ、お稽古、サークル活動、ボランティア活動、ワークショップ…etc.
…これらはすべてスパルタ戦士と同じメンタリティーで行われている。

そしてスパルタでは弱い子が生まれると谷から投げ落として殺すのだっ!

劇中、なぜか「論理的に…」というダイアログが何度も交わされ、実に皮肉なんだが、
監督や脚本家は確信犯なんじゃないかなぁぁ!…これでもつまらない映画だと思うか?

投稿: オールドニック | 2010年5月 9日 (日) 23時45分

その「理由を問わない愚かさ」みたいなのをわざわざお金を払って映画館で観てしまった私はとても不愉快な思いをしたわけですよ。

馬鹿馬鹿しいじゃん。


>監督や脚本家は確信犯なんじゃないかなぁぁ!

あれで確信犯だというのは買いかぶり過ぎでしょう。

そもそも強さを示して一体何になるのか、
そんなたかだか一国のイデオロギーで殺人や侵略が正当化されうるのか、
という前提を問う能力がない人間が作った駄作じゃないでしょうか。

オールドニックさんが言いたいのはそういう多数派の愚かさを礼賛するのではなく、
皮肉っているのがこの映画だとということ?

そんな深い意味は感じられなかったんですがねぇ。

投稿: ニヒリスト | 2010年5月10日 (月) 16時46分

あの映画、史実を調べてみると 300人だけで戦ったのは敵が背後に回り込んできてからのことで、すぐに玉砕していますね。
最初は他のギリシア側の同盟国軍と合わせて7千人いた(ペルシア側は推定30万人)みたいです。
抜け道が見つかり、ペルシア軍が背後に迫ると、スパルタ軍300人は同盟軍を逃がすためにその場に踏みとどまり、玉砕するまで戦ったんだそうです。

翌月には海戦でギリシャ連合艦隊が勝って、ペルシャ艦隊とクセルクセス王は撤退。
翌年6月にはギリシャ本土に残っていたペルシャ陸軍30万人に対してギリシャ連合陸軍11万人が勝利(これが映画のラストに出てきた戦いで、スパルタ軍はレオニダス王の仇を討った)。


>あれで確信犯だというのは買いかぶり過ぎでしょう。

アメコミが原作で、そのまんまだというから、まぁ「深い意味は感じられなかった」としても当然かもね。


>そもそも強さを示して一体何になるのか

『ドラゴンボール』が世界中で人気なのをどう解釈しますか?


>オールドニックさんが言いたいのはそういう多数派の愚かさを礼賛するのではなく、
>皮肉っているのがこの映画だとということ?

さすがに皮肉ってるというほどの確信犯ではないだろうけど、多数派が正直に自らの価値観をキレイ事でなく表現していると思いませんか?
王妃が売春するとか、王が奇形の子を仲間はずれにするとか、けっこうキレイ事じゃなくやってたと思うんですが、どう思います?

投稿: オールドニック | 2010年5月10日 (月) 20時49分

>『ドラゴンボール』が世界中で人気なのをどう解釈しますか?

すいません、私ドラゴンボール読んでないんですけど…。
なんか7個集めるんですよね。強さを示す漫画なんですか?

>王妃が売春するとか、王が奇形の子を仲間はずれにするとか、けっこうキレイ事じゃなくやってたと思うんですが、どう思います?

先日のTV放映は見なかったので実は映画の内容はうろ覚えなんですが、
事実をありのまま描くということでは確かに単なる爽快な映画ではないのかもしれません。
でもそういう構造を批判するまではいってなかったですよね?

投稿: ニヒリスト | 2010年5月12日 (水) 10時27分

そういえばニヒリストちゃんにとってはドラゴンボールは生まれる前のアニメなんですね。

タイトルが「ドラゴンボール」なので、その不思議なボールをめぐる物語なのかと思いきや、
単に「劇中で死んだキャラクターをボールの力で生き返らせて何度でも再利用する」ための
都合のいい仕掛けに過ぎないんです。

「人気キャラの壮絶な死」で盛り上げておいて、次の敵が現れたらまた復活させる。そこでまた「壮絶な死」、また新しい強敵、また…。

ようするに戦士を何度でも戦わせるためのボールなんです。
戦って、死んで、この世の呼び戻されて、また戦って、また死んで、また…

このアニメを、オデは長年バカにしていた。 ちょうどニヒリストちゃんがスリーハンドレッドを理解しなかったように。
でもね、今はドラゴンボールこそ多数派の価値観を知る上での最も重要な資料の一つだと思うようになった。

強い奴が見たい、強ければいい、能力の高さをデモンストレーションして見せて欲しい、それがみんなにとって娯楽になる。

意味も正しさも要らない、ただ強さに惹かれる。

ニヒリストよぉ、弱い子や暗い子やブスな子こそ みんなにとっての「悪人」「罪人」なんだぜっ!
やっぱりみんなの価値観を矯正・是正する必要があるんじゃないの? JM活動してるか?

投稿: オールドニック | 2010年5月18日 (火) 00時27分

>ニヒリストよぉ、弱い子や暗い子やブスな子こそ みんなにとっての「悪人」「罪人」なんだぜっ!
>やっぱりみんなの価値観を矯正・是正する必要があるんじゃないの? JM活動してるか?

そうですね、やはり暗くて惨めな弱者の存在を認めさせる必要があるでしょう。
余計な手出し口出しをやめさせ、少なくとも「放置」の段階までは持っていくぐらいの力をこちらが身に付けなくてはね。

私にとってネクラであるということは、日本国民であることなんかよりもずっと重要なアイデンティティです。
生まれ持った資質がたった一つの物差しで測られ否定され貶められる現状を見過ごせるはずがない。
私自身は自らをそういった弱者のまま保持し続け、多数派と戦っていくつもりです。

投稿: ニヒリスト | 2010年5月18日 (火) 17時13分

>私自身は自らをそういった弱者のまま保持し続け、多数派と戦っていくつもりです。

でも稼ぎたいんでしょ? そこが矛盾するなぁ。

投稿: オールドニック | 2010年5月25日 (火) 01時05分

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