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2008年5月24日 (土)

靖史は何であんなに怒ってんだ

太田総理。例によって見てましたが。少年法に関するマニフェストだと分かった時点でこうなる事は分かっていた。太田はこの手の話に関しては普段の愛すべき存在からはかけ離れてしまうし、靖史は前回だったか「そんな凶悪犯罪を犯したヤツに弁護士がつくとか考えられない」というクソ発言でお馴染み。こういう話を聞いていると本当に胸がムカムカしてくる。

実名報道。それをしたから反省するという根拠はどこら辺に存在するのでしょうか。社会からのリアクションを受け止めるべきだとかなんとか言ってましたが、実名だろうが匿名だろうが世間はマスコミに煽られ馬鹿騒ぎ、名前が出てなくたって十分リアクションは得られてるじゃん。そりゃあ直接にではないにしてもさ。匿名だから反省しないとか実名出したら反省するとかどういう論理で思い込んでるんでしょうかね。わっけ分かりません。

この国で実名を出すということはどういうことか。光市事件の時のあの反応を見れば分かる。正当な弁護をしているだけの弁護士に執拗なバッシングが行われ、6000件もの懲戒請求や脅迫状まで送りつけられた。被告を弁護するのが弁護人の仕事であるという基礎的事実すら理解できない国民が山ほどいるこの民度の低い国で少年の実名を出す?目眩がしてくる。犯罪者でもない弁護士でこの有様なのに、少年だったらどうなるかなんて火を見るより明らかじゃないですか。今回のマニフェストだって視聴者の賛成は現時点で92%。こんな国で実名出したら本人はおろか家族だってまともに生きてなんていけません。

自分達とは違う人間だ、という便利で醜悪な意識によって激烈な排除の論理が働き、犯罪者やその家族は存在ごと否定される。事件が起こった背景も加害少年の精神状態も一切顧みられず、憎しみだけがものすごい勢いで増殖する。日本はもはや法治国家ではないと思わざるを得ないぐらい、死刑死刑の大合唱。私はこんな国に生まれた事、今現在生きている事を心の底から恥ずかしく思う。

ああいう人達の怒りというのは理不尽なんです。法の裁きを超えた憎しみ、犯罪者のくせに笑ってる、飯食ってる、許せねえという怒りについては対処のしようがない。犯罪者だって笑うし飯を食う。人間なんですから。それが反省してないってことになるんでしょうか?そんなものは言いがかりです。この先死ぬまで一生クスリとも笑わず飯も食わずに生きてゆけとでも?そんなことは不可能に決まっているし、人間として生きるということそれ自体の否定です。事件の当事者でもないのになぜそこまで憎しみに囚われるのか。私には分からないのです。

もちろんやった事には一生向き合っていかなければならないし反省もし続けなければなりません。でもどっかで許さなければ際限がない。その許しの一つの目安が刑期であり、これは原始的な目には目を歯には歯をシステムから脱却し、理性による社会運営を図るための素晴らしい仕組みだと私は思います。それなのに刑期を終えた後もいつまでも犯罪者犯罪者と呼び続けてしまったらその精神が台無しだし、何のための刑期なのか分からない。もちろん刑期を終えたからといって犯した罪が消えてなくなるわけじゃない。でも少なくとも法律上は罪を償ったというこの事実を以って社会はその人を受け入れる努力をすべきだし、事件当事者以外の第三者は基本的にはその人を許すべきです。

刑が軽すぎるというなら法改正や運用面での改善などが国民全体で議論されるべきだと思いますが、その時も犯罪を犯した人に対する個人攻撃ではなく、あくまで反省や更生を促し且つ妥当な刑期はどの程度なのかということが司法制度全体を通して理性的に話し合われるべきであり、あんなとんでもない奴がいるから刑を重くしようぜ、という感情論は極力排除すべきです。

それにしても賛成92%って。これだからこの国は嫌。社会全体で少年を受け入れようなんて話であるはずもなく、白日の下に引きずり出して自分のした事を思い知らせてやりたいという処罰感情に満ち満ちている。つまんねー国。吐き気がする。

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