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2010年3月 7日 (日)

対多数派戦略

あけましておめでとうございます、本年もよろしくうんちゃらかんちゃらなんてつまらない挨拶も遠く過ぎ去り、世の中はもう3月。まあ元来そういう型にはまりきった挨拶には吐き気を催す方なのであまり気にせず、更新が空いたら近況報告、ネタがないときの近況報告。

去年の年末に打ち立てた「コミュニケーション弱者脱却計画」は着実に進行中です。私の場合感情が目詰まりしやすいタイプというのか、思っていても言えない、そもそも発話が苦痛という障害があり、人と喋る努力なんて今までしようとも思いませんでしたが、やってみると意外となんとかなってとりあえず第一段階はクリアしつつあります。

というのもよくよく観察してみれば多数派の人間というのは思いついたことをそのまま垂れ流しにしてるだけなんですよね。寒い、暖かい、雨が降りそうだ、今日はいい天気ね、のローテーションに始まり、家の話、子供の話、仕事上のちょっとしたあるあるから、最近あった「面白い」話まで、幅があるようでレベルはみな一緒。交じりっけゼロの「思ったまんま」なんです。まぁ羨ましい。だから私もそれに参入することにして、今や気候の話ぐらいならそれなりにあしらえるようになってきた、というのが第一段階。

その証拠に、このチャレンジ中一番頑張ったと思うのは、バイト先へ向かう途中で前方を行く同僚のおばさんに追いつき「おはようございます」と声をかけ、しかも暖かい日だったので「暖かいですね」も追加してやったこと。向こうの返答も「ほんとねぇ」という感じで、やればできる自分に感動しました。無論いつもいつもそういうわけにはいかず、この間は適度な距離を保ってやり過ごしてしまいましたが…。

ただ問題なのはそういうことに味をしめて馬鹿に興じ過ぎた結果、本当に馬鹿になってしまったらシャレにもならないということ。多数派と口を利くことが目的化してしまったり、毒舌が鈍ったり、考える頭がどっかいっちゃったりしたら元も子もありません。

ていうかじゃあなんでそんなチャレンジに取り組んでんの?という話になりそうですが、それはもちろん多数派の中で是とされている人間像に近づくためでも、みんなに好かれるためでもなく、今後の人生において楽をするためです。もしいま目の前に神様が現れて「もうこれから一生多数派とは口を利かなくてもいいです、そうしなくても生きていけるようにしてあげます」と言うなら私だってこんな努力はしません、っていうか速効目を合わすのもやめます。

私はもう自分が傷ついたり疲れたり、思い出したくもないような記憶をじわじわ増やしていったりしてるのをもう黙って見ていられないのです。私は魑魅魍魎が跋扈するこの国のこの社会で、明らかに馬鹿を見てきました。100%頭を使って、150%気を遣って、200%悩んでね。それも相手が私と同じぐらい誠実な人間なら悪くないかもしれませんが、実際はほとんどの人間が何も考えず、なんらの気疲れも伴わず、無内容な会話を繰り広げているだけの話なのです。馬鹿馬鹿しいったら。

私は自分の卑屈で物事を穿った見方でしか捉えられないところとかが結構気に入っているので、変える、直す等の行動を起こす気は一切ないんですが、馬鹿相手に思い悩むのはもうやめることにしました。

世の中にはつまらない関係というのがあるんですね。私は他人に対しては好きか嫌いかの両極端でそれ以外の関係は一切望まない人間だったわけですが、実際には0でも100でもない50の、平板で薄っぺらで何も生まない関係がいくらでも存在してる。そういうなにかべちゃっとしたものに四方を囲まれてみて思うのは、これはもう嫌われるとかそういうところにすら達してないんだな、ということです。

そもそもそこに「私」はいないのですよ。そこには当たり障りのない挨拶と天気の話を繰り返す、ごく一般的などこにでもいるような私の抜け殻があるだけ。そこでは恐ろしくつまらない時間が流れているというだけの話なんです。そういうからくりが分かった上で、いちいち話しかけられるたびにびくびくもしてられないでしょう、と。馬鹿相手には適当に天気の話でもしてりゃあいいんだろう、と。現にそれでうまくいってんじゃねえか、とそういう心境なわけです。

最終目標は自動的に思ってもない言葉が再生できるようになることです。今はやっぱりまだ一生懸命喋ってる感が出ちゃってますね。相手の真意を探さず、相手の好意を疑わず、会話はその場限りの薄っぺらなものにとどめること、後からごちゃごちゃ考えない。これが対多数派で疲れず、傷つかず、嫌な思いもせずにやり過ごす秘訣です。悪意のない人間ぐらいはうまくあしらえるようになっておかないと今後の人生がきついと思うので、もうひと踏ん張りしたいと思います。

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